船旅のようすを知ったのは外国映画

2012.01.07

船旅のようすを知ったのは外国映画からだった。乗る数年前、“めぐり逢い”というアメリカ映画を見た。ケーリー・グラントとデボラーカーがイタリアからニューヨークへ向かう客船の中で恋をするというストーリー。使われた客船はアメリカン・エクスポートニフインの「コンステイテューション号」、一九五〇年建造の二万三、七一九トンの船。今なお健在でハワイでクルーズを行なっている。この映画でふんだんに「コンステイテューション号」の全景がでて私は興奮した。

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なかなかいい映画だった。客船の中での生活がいくらか想像できて乗ってみたい意欲にかられた。映画をみて二つの知識を得た。夜ともなるとタキシードなど正装をして出てくること。しかも乗船した夜と、下船の前夜は平服でいいということ。これを事前に知っていたので、初めての外国航路でもさほどまごつきはしなかった。高い船賃に負けないくらい高いタキシードを新調した。後で思ったのだが、ハワイ航路しかも六月に乗船したのだからタキシードは黒よりも白の方が良かったなあと惜しい気がした。もちろん黒いタキシードの人もいたから間違いというほどではないが。とにかく、船旅への始まりはキャビンプランからである。後ほどキャビンについてはくわしくご説明するが、キャビンプランを見ながら、自分のキャビンからどこを通ってダイニングルームへ食事に行くのか、着飾って船長主催のカクテルパーティに出かけるサロンはどこだろうか、と思いをめぐらすと、すでに心は船旅をしている。こう書いているだけで、そろそろ私も船旅に出かけたいなアと思ってくるほどだ。





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